薬剤によるアレルギー反応は、Ⅰ型（即時型）とⅣ型（遅延型）の二つの形で現れることがあります。Ⅰ型アレルギー反応では、薬剤性の蕁麻疹などがすぐに発生するのに対し、Ⅳ型アレルギー反応では、服用後に時間をおいて薬疹や薬剤性肝障害などが出現することが特徴です。これらの反応は、内服薬や注射薬、サプリメント、化粧品、シャンプーなど、日常生活で接触する多様な化学物質によって引き起こされることがあります。アレルギー体質がなくても発生する可能性があるため、注意が必要です。

薬剤アレルギーを特定するための主要な検査方法に、薬剤誘発性リンパ球刺激試験（DLST）があります。この検査は、特にⅣ型アレルギー反応が疑われる場合に用いられ、疑われる薬剤と患者様の血液中のリンパ球を反応させることでアレルギーの有無や程度を判断します。例えば、複数の内服薬を服用後に薬疹が出た場合、処方された薬の現物を全て用意し、その中から原因薬を特定することが可能です。