当院で行うアレルギー検査は以下の3種類です
Allergy Test
Type I Allergy
気管支ぜんそく・咳ぜんそく・アレルギー性鼻炎・花粉症・蕁麻疹・アトピー性皮膚炎など、日常的によく見られるアレルギー疾患のほとんどは、血液中のIgE抗体に関連するⅠ型アレルギーに分類されます。Ⅰ型アレルギー検査は、そのIgE抗体の量を測定するもっとも基本的な検査であり、数mlの採血のみで実施することができます。上記のようなアレルギー疾患が疑われる、またはアレルギー体質の自覚がある場合には、健康保険の適用となります。検査結果はコメントとともに、数日後にオンラインにてお伝えしております。
Ⅰ型アレルギーとは
①アレルギーの原因物質(以下アレルゲンと記載)が体内に侵入すると、即座にそのアレルゲンに対応したIgE抗体が血液の中で産生されます。(イラスト1)
②完成したIgE抗体は、全身の皮膚や粘膜に広く分布する、肥満細胞と結合した状態で待機します。この状態を感作といいます。(イラスト2)
③そして、次に同種のアレルゲンが体内に入り込んだ際に、肥満細胞と結合したIgE抗体はアレルゲンとも結合し、三者一体となり合体します。 (イラスト3)
④それをきっかけとして、肥満細胞からヒスタミンという刺激物質が、皮膚や粘膜の内部で大量に放出され、局所のかゆみや腫れを引き起こします。(イラスト4)
これがⅠ型アレルギー反応のメカニズムです。症状がすぐに出現することから、「即時型アレルギー」とも呼ばれます。
Ⅰ型アレルギー検査の内容
RIST検査
医師が患者様の治療をする際に、必須となる検査
血液中のIgE抗体の総量を測定する検査で、アレルゲンの種類を問わず、患者様が、過去数年間でどれくらいアレルギーを起こし、かつ、今後アレルギーを起こす可能性がどの程度あるのかを示します。数値が高いほどアレルギー体質が強い、ということになりますが、必ずしも数値と症状は比例しない点に注意が必要です。この数値は極めて重要で、医師が患者様の薬を選定する際、薬の力価(強さ)を決定する根拠となります。重症の患者様には定期的に検査を行い、この数値の推移を追うことで治療効果を判定します。アレルギー検査を実施しても、医療機関によっては、この項目を測定していない例が散見されるので注意が必要です。
RAST検査
患者様の生活環境の改善において、重要な検査
採取した血液と、様々な種類のアレルゲン試薬とを接触させ、各アレルゲンに反応する個別のIgE抗体の量を測定する検査です。患者様が何に対して、どの程度のアレルギーがあるかがわかり、アレルギー症状を誘発している原因の探索に用いられます。当院で採用しているView39検査では、39種類のアレルゲンに対するそれぞれの検査を同時に行い、日常生活で接触しうるアレルゲンのほとんどが網羅できます。この結果は、患者様が生活環境を改善する上で重要であり、症状が強く出現する時期の予想にも用いられます。当院では、最大181種類のアレルゲンに対する、個別のRAST検査が可能です。
Metal Allergy
金属アレルギー検査は、皮膚や粘膜における金属の接触による症状が出現した際に実施すべき検査です。単一の金属の成分が含まれた試薬シール(パッチ)を、複数種類同時に皮膚表面に貼付し、48時間後の皮膚の状態を判定することにより行います。さまざまな種類の金属に対するアレルギーの有無と、その強弱の評価が可能です。
金属アレルギーとは
金属アレルギーは、ピアス・ネックレス・時計・歯科材料などの金属製品が、皮膚や粘膜に直接接触することにより、発疹や腫れが誘発される現象のことを指し、T細胞という免疫物質が関与して発生する、Ⅳ型アレルギー反応の一種です。Ⅳ型アレルギーは、接触後しばらくしてから症状が出現するのが特徴で、「遅発型アレルギー」とも呼ばれます。
一般的な金属製品の多くは、複数の種類の金属を混合して生成されており、例えばステンレスは、鉄とクロムの合金です。またメッキ製品の表面にも、ニッケル、亜鉛、銅など、多くの種類の金属が含まれています。金属アレルギー検査は、金属製品を身に着けて発疹が出現した場合などに、患者様がどの種類の金属に対してアレルギーがあるかを判定するために行われます。この結果によって、身に着けてはいけない金属の種類がわかるほか、矯正やインプラント、補綴など、歯科治療の前に行うことで、歯科材料による金属アレルギーを未然に防ぐことができます。
当院の金属アレルギー検査は、健康保険適用の安価な全般検査用の試薬ではなく、歯科からの依頼にも対応可能な、金属アレルギー検査に特化した専用の試薬を用いており、イラストに提示された15種類の金属に対する判定を同時に行うことができます。そのため当検査はすべて、自由診療にてを行っております。
Drug Allergy
薬剤アレルギー検査(薬剤誘発性リンパ球刺激試験/DLST)は、原因として疑われる薬剤を、患者様から採取した血液のリンパ球とを反応させることにより行われ、患者様のその薬剤に対するアレルギーの有無とその強弱を、数値的に判定することが可能です。
薬剤アレルギーとは
薬剤によるアレルギーが出現した場合、Ⅰ型アレルギー反応の場合(すぐに出現する薬剤性の蕁麻疹など)と、Ⅳ型アレルギー反応の場合(しばらくしてから出現する薬疹や薬剤性肝障害など)のいずれかが考えられます。飲み薬やサプリメント、化粧品やシャンプーなど、日常生活におけるあらゆる薬品や化学物質が原因となりえます。患者様の体質と薬剤との相性に起因して生じるアレルギー反応と考えられており、アレルギー体質が強くない方でも一定の確率で起こり得るのが特徴です。
薬剤アレルギー検査の目的
薬剤アレルギー検査(薬剤誘発性リンパ球刺激試験/DLST)は、内服薬や注射薬によるⅣ型アレルギー反応を対象としています。検査にあたっては、疑われる薬剤の現物が必要です。患者様から採血した血液を用いて行われる検査であるため、患者様と薬物が触れるリスクは一切ありません。
たとえば、複数の医薬品が処方され、その服用後しばらくして薬疹が発生した場合、処方された医薬品の現物(銘柄も容量も同じもの)のすべてを用意してこの検査を実施することで、原因となる内服薬を特定することができます。さらに、特定の鎮痛薬や抗菌薬などに対してあらかじめ検査を行うことにより、ご自身がその薬剤を使用可能かどうかの判定を行うことも可能となり、ご自身の体質を事前に把握することもできます。
医薬品、化粧品をはじめ、コスメ用品、職業上の暴露が多い化学製品など、水との親和性の高い物質、かつ法的な規制の対象外の物質であれば、あらゆる種類の薬剤に対する検査が可能です。
当院の薬剤アレルギー検査はきわめて専門的な検査であるため、症状の有無にかかわらず、健康保険適用外の自費診療にて行っております。
検査対象となる薬剤の数や種類によって費用が異なるため、事前のお見積りが必要となりますことをご了承ください。
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